薬剤師とは、医薬品や調剤などの管理や供給を取り扱う専門職で、国家資格が必要な士業に分類される職業です。薬剤師の役割は非常に幅広く、病院や製薬会社、街の薬局、地方自治体など就職先が多く、さまざまな現場で活躍しています。
薬剤師には、国家試験に合格して薬剤師資格を取得することが必須です。薬剤師資格の取得には、年齢制限があるのか気になる方もいるのではないでしょうか?今回は、薬剤師資格の年齢制限について詳しく解説します。
薬剤師資格は年齢制限を気にせず何歳からでも目指せる理由
結論から言えば、薬剤師資格に年齢制限はありません。なぜなら薬剤師とは、薬剤師国家試験に合格することで資格を得られる職業のため、薬剤師法でも年齢制限が設けられていないからです。
そもそも薬剤師国家試験には、大学で薬学部を卒業しなければ受験資格が得られません。それも6年制でなければならず、6年間薬学部で学んで卒業することが必須条件です。
大学入学には年齢制限がないため、何歳からでも入学自体はできます。社会人や大学をすでに卒業した方にも、薬剤師資格取得を目指す道が開かれています。
ただし、薬学部には6年制と4年制の2種類があります。おもな目的は、4年制が薬学の研究としており、6年制は薬剤師の育成です。4年制の薬学部の場合、大学院に進級して2年間学ぶという手がありましたが、2018年以降からは6年制が標準となっています。
薬剤師資格の取得条件は、あくまで6年制の薬学課程の修了となるため、4年制では薬剤師になるための条件を満たせない点にご注意ください。
薬剤師資格は30歳や40歳からでも目指せる?資格取得のタイミング
薬剤師資格の取得には、年齢制限はありません。しかしながら、社会人から薬剤師資格の取得は、現役の学生にくらべて難易度が高いとされているのが一般的です。
社会人の薬剤師資格取得が難しいとされるおもな理由には、仕事や家庭との両立が難しいことが挙げられます。時間の確保や学費の工面、学業期間のブランクなど、現役学生と比較してさまざまな面でハードルが高くなるからです。
薬剤師資格の取得には、6年制の学業を修了し、そこから国家試験受験の準備期間を考えれば、6年+αの年数が必要になります。社会人から薬剤師を目指す方は、それまでのキャリアや経験を活かしつつ、学業の準備とモチベーションの維持が不可欠です。
また、薬学部にも社会人特別入試制度が設けられている場合があり、現役学生よりも学業や費用の負担が少なく済むケースがあります。「薬剤師を目指したい」と思ったそのときこそが、薬剤師資格取得のタイミングといえるでしょう。
まとめ
今回は、薬剤師資格の年齢について解説してきました。
薬剤師資格取得には、大学の医薬部で6年の課程を修了し、薬剤師国家試験の試験資格を取得する必要があります。社会人にとって、勉強時間と学費の確保が最大のハードルと言わざるを得ません。
とはいえ、薬剤師資格は年齢制限がないため、それぞれのライフステージに合った勉強と対策こそが、薬剤師資格取得への実現につながります。自分の環境に合わせ、無理のない方法で薬剤師資格取得を目指してください。