薬剤師としてキャリアを積むなかで、専門性を高めたり新たなフィールドに挑戦したりするには資格の取得が大きな武器になります。認定薬剤師や専門薬剤師など、分野ごとに設けられた資格は信頼の証であり、スキルアップや転職、昇進にも直結するでしょう。
本記事では、薬剤師が持っておきたい主要な資格を紹介し、それぞれの特徴や取得メリットまでわかりやすく解説します。キャリアアップを目指す方はぜひ参考にしてください。
薬剤師が取得できる主な資格
薬剤師が取得できる資格には、大きく分けて「認定薬剤師」と「専門薬剤師」の2つがあります。
認定薬剤師は、日本薬剤師研修センターや各専門学会が定めた研修単位を一定数取得することで得られる資格です。継続的な学習と研修への参加が求められ、薬剤師としての基礎的なスキルや姿勢を示す証となります。
認定薬剤師の資格では、以下の5つがおすすめです。
- 研修認定薬剤師
- 感染制御認定薬剤師
- 在宅療養支援認定薬剤師
- がん薬物療法認定薬剤師
- 緩和薬物療法認定薬剤師
薬局や病院などの現場では、信頼性や教育力の面で評価されやすく、キャリアの第一歩となるかもしれません。
一方で専門薬剤師は、特定の専門領域における高度な知識と実務経験が必要とされる上位資格です。日本病院薬剤師会や各分野の学会が認定しており、取得には実務経験年数や学会での論文発表、試験合格などが条件です。
専門薬剤師の資格でおすすめなのは、以下の3つです。
- 感染制御専門薬剤師
- 妊婦・授乳婦専門薬剤師
- 精神科専門薬剤師
高度医療の現場で専門性を発揮したい薬剤師にとっては、重要なステップとなるでしょう。
資格取得が薬剤師のキャリアに与えるメリット
薬剤師が資格を取得する最大のメリットは、専門性と信頼性の向上です。たとえば、がんや感染症などの分野に特化した専門資格を持っていれば、患者対応や医師との連携においても一目置かれる存在になれるでしょう。
また、資格を持つことで転職や昇進の場面でも有利になることが多く、履歴書や職務経歴書に記載するだけで、一定の評価を受けるケースも珍しくありません。
さらに、認定資格は条件を満たして更新申請する必要があり、継続的な学習が必要なため、最新の医療知識を常にアップデートできるという点も大きな魅力です。
まとめ
薬剤師としてのキャリアを充実させるためには、日々の実務に加えて、資格の取得によるスキルアップが非常に有効です。
認定薬剤師は基礎力の証明として、専門薬剤師は高度な専門性を身に付けた証として、それぞれの場面で強い武器となります。
今後の働き方や目指す分野を明確にして、自身に合った資格を選ぶことで、より幅広いフィールドで活躍できる可能性が広がるでしょう。
