薬剤師として働くためには、国家資格である薬剤師免許が必要です。
医療現場や薬局では「この人は本当に薬剤師の資格を持っているのか?」などと資格確認が必要になる場面も少なくありません。そんなときに役立つのが、厚生労働省が提供する「薬剤師資格確認検索システム」です。
本記事では、薬剤師資格確認検索システムの概要と使い方、利用時の注意点を解説するので、ぜひご参考にしてください。
薬剤師資格確認検索システムとは?
薬剤師資格確認システムとは、厚生労働省が公開しているオンラインサービスのことで、薬剤師名簿に登録されている薬剤師の氏名・性別・登録年・行政処分に関する情報を確認できます。
平成18年の薬剤師法改正を経て、平成20年4月1日から利用開始されました。インターネット環境さえあれば、誰でも無料で検索することができます。
おもな利用シーンは以下のとおりです。
- 薬局や病院が採用時に資格の有無を確認する場合
- 患者や利用者が、担当薬剤師が資格を持っているかを確認したい場合
- 薬剤師免許証を紛失・再発行したあと、登録状況を確認する場合
薬剤師の資格確認は、医療機関の信頼性と患者の安全性を守るための重要なプロセスです。
また、薬剤師資格を持つ方には、2年に一度、届け出内容を更新する義務があります。届け出はオンラインまたは紙で提出可能なので、未提出の方は早めに行ないましょう。
薬剤師資格確認検索システムの使い方と注意点を解説
薬剤師資格確認検索システムは、インターネット環境があれば誰でも簡単に検索することが可能です。
まず、厚生労働省の薬剤師資格確認検索ページにアクセスし、「資格確認検索画面へ」をクリックします。
次に、調べたい薬剤師のフルネームと性別を入力します。氏名は完全一致で検索する仕組みになっているため、苗字だけでは検索できません。また姓と名の間にスペースを入れる必要があります。
該当する薬剤師がいれば、薬剤師名簿に登録されている薬剤師の氏名・性別・登録年・行政処分に関する情報を確認することが可能です。
利用時の注意点として、同姓同名の薬剤師が存在する可能性があります。その場合は、登録年からおおよその年齢を推測するなどして照合するとよいでしょう。
また薬剤師名簿の情報を訂正した場合、最新の情報がすぐに反映されるわけではありません。更新は原則として月1回行なわれるため、確認は手続き完了の翌月以降にすることをおすすめします。
なお就職や転職などで薬剤師資格の証明が必要となるケースもあるでしょう。薬剤師名簿の申請・訂正を行なっている最中は、検索システムにご自身の結果が表示されない可能性があります。
そのような場合に備えて、申請・訂正中であることを証明する申請書の控えを必ず受け取っておきましょう。控えは申請書を提出する窓口で発行してもらえるため、なくさないように保管しておくことが大切です。
まとめ
薬剤師資格確認検索システムは、厚生労働省が提供する、薬剤師名簿に登録されている氏名・性別・登録年・行政処分に関する情報を確認できるサービスです。
採用や転職時、免許再交付後など、薬剤師の資格を確認したい場面などで役立ちます。
また医療機関の信頼性と患者の安心感を得るためにも、薬剤師資格確認検索システムの正しい使い方と注意点を理解し、適切に活用しましょう。